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2011年11月 9日 (水)

首都圏はファンド創設で“第二東電”をつくる。九都県市首脳会議で新提案。

Photo 11月8日火曜日、川崎市で開かれた九都県市首脳会議。九都県市とは東京都、神奈川県、横浜市、川崎市、相模原市、埼玉県、さいたま市、千葉県、千葉市、九つの首長が集まる広域の連合体である。

 10時30分から出席した石原知事は、首都圏の電力の安定供給のために民間事業者の参入促進を図るため、九都県市の枠組みで官民インフラファンドを創設することを打ち出した(写真右)。

 これにつづき、エリアの経済団体代表を交えた「首都圏連合フォーラム」には副知事の僕にバトンタッチ。電力市場に一石を投じる改革プランを説明した。下の写真、右に岡村正・東京商工会議所会頭。

以下はその発言メモを、速報する。

Photo_2

 論点1「被災地支援に向け首都圏が果たす役割」と、論点2「経済活性化のために首都圏が果たす役割」が重なるところでお話させていただくが、東北の支援ということで考えた場合、東北電力の供給力が足りなくて、この夏に9回ブラックアウト寸前になった。電力使用制限令がかかっていても。

 9月10日に電力使用制限令が切れた。そしたら翌々日、夏の暑さがつづいたので東北電力はまた供給が足りなくなって、東京電力側が40万kW供給した。それでブラックアウトを免れている。

 我われは東京電力管内にいて、東京電力側の問題もあるが、東北電力、東京電力一体の部分があります。東電側から電力を渡さないと、東北電力管内ブラックアウトしてしまうことが起きる。

Photo_3 新潟の柏崎刈羽原発は今、250万kW供給しているが、定期点検でこの春までにゼロになる。東電管内で福島から900万kWがゼロになっていて、さらに柏崎刈羽から800万kWがゼロになる。

 東北電力管内も足りなくなってきている。こういう状況でどう打開するかという課題をこの九都県市で考えていかなければならないということで、今日午前中、石原都知事が発言されているが、そのときに商工会議所の方はいらっしゃらなかったので、それで今補足してもう少し説明させていただきたい。

 今年12月の東電の電力の見通しは、5490万kW、約5500万kWです。需要がだいたい5150万kWだと言われている。ところが、2007年の冬、4年前だが、5500万kWをオーバーしている。それでも一応、何とかこの冬は乗り切れるんじゃないかと言われているが、東北電力は、70万kWぐらい不足すると予測されている状況の中で、経済産業界は電力の供給見通しがない場合、海外に行かなければならないということになる。浮き足立ってしまう。

 そういうことで、九都県市でカバーできることはないか、東京都としては、東京湾に100万kWの天然ガス発電所を作るプロジェクトをスタートさせています。もちろんそれだけでは足りない。そういう中で、民間の方たちもいろんなお金を出してやっていかなければならないのではないか。
 Photo_8 法律の問題があるので、東電の一社独占の中でとうやってできるかということがある。例えば民間が発電した電力を東電に卸したりする。あるいは、東電の電線を使って電気を売る。そうすると託送料を取られるわけで、この託送料をどうするかということを国に対して働きかけていかなければならない。

 さらには、天然ガスを安価で安定的に供給するために国がきちんと努めなければならない。

 火力発電の話だが、東電の原発が止まっている部分を東電は老朽火力発電に火を付けて増やしている。35年あるいは40年を超える老朽火力が東電管内で1500万kWくらいある。九都県市ではそのうち1000kWある。これを取り替えていかなければならない。

 これを現状認識として共有する必要があるのではないかということで、資金調達のために官民連携のインフラファンドが必要ではないか。これは午前中に石原知事が概要を述べた。僕は補足してもう少し詳しく産業界の方に申し上げているが、それをやらなければ大変なことになる。

 官民連携ファンドを作りながら、発電所を作っていく。あるいは、東電の敷地内にある老朽火力を新規のものとリプレイスする。東電は賠償に追われ資金がない。どう手当てをするのか。ちょうど資金を集めていくための受け皿というか、東京湾を囲んだ九都県市でやれることがある。

 これまで福島とか新潟の原発から電力をもらってきたが、太陽光発電も大切だが、それだけでは足りない。どうやってとにかく補うかということで、自家発電は常用発電、非常用発電、いずれにしてもこういうのを増やしていかなければならない。

 資金需要がいっぱいある。外資もお金はあるけれど使うところがない。そこをやっぱり九都県市で受け皿をうまく作ってやれば、電力需要を賄っていくことができるかもしれない。
東電がこれからどうやっていくか分からないけれども、東電の改革というかある意味、第2東電をつくっていくしかないかもしれない。

 当面は東電の電線を使ってやるしかないから、東電といろいろな協力関係をつくりながらやる必要もある。そういうかたちで電力供給は急がれている課題ということで、産業界の方のお知恵をお借りしたい。

 官民連携ファンドを九都県市で先頭に立ってやったらいかがでしょうか。こういうことが今日の午前中の石原都知事の話の主要な部分でした。だから、やれることはやるということしかない、 ということで、問題提起するということであります。

                       * * * 

 国はやってくれないとの発言があったが、国がやってくれないということを前提に考えていかないといけない、残念ながら。

 電力は国はあてにならないんですこれは。だから、この九都県市で民間資金を引き出して、我われがまずは元の金を出すよ、と。そしてそこに乗ってくださいよ、と。こういう形で今やるしかない。

 40年を超えた火力発電所もある。これ、壊れちゃいますから。早いとここれ取り替えないと。ということでいま急いでいるこの話をしているのです。つまり、今年の冬は何とか乗り越えられるけど来年の夏はどうするか。それからずっと厳しい状況が続く中で、老朽火力のリプレイスとか、また、何か新しい民間の資金を集めながら、100万kWの発電所を作っていくということが、深刻に求められているということですね。電力は産業のコメですから。それがないとモノが動かないんです。

                       * * *
 電力のことで一言お話したいが、福島など遠くから運んでくるのではなくて、このエリアで完結できるような、天然ガス発電所の建設を含めて、あるいは例えば、このホテルの地下の発電所を含めて、少なくとも僕たちは生き残れるわけですよ。

 自立分散型でなおかつ、いざとなった時に会社に泊まれるようにする。その場で生き残れるようにする。帰宅困難者は、家に帰らなくてもよい人は会社にとにかく残る。会社が備蓄をする。自助、共助、公助のうち共助の部分、特に今回特に大きく感じた部分は、東北の人たちも我われは支援するが、まず自分たちが生き残らなければ支援はあっても生き残れないわけですから、電力の地産地消、このことに絞って九都県市で話し合っていただければと思う。

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コメント

9都市が国に先駆けて第2東電を作ることは、とても良いことだと思う。期待している。

投稿: 落合法三 | 2011年11月 9日 (水) 09時10分

東京都の天然ガス発電所プロジェクトと並び、全国に示せる『電力の新しいかたち』になると思います。期待します。

投稿: 松井雅晴 | 2011年11月13日 (日) 20時09分

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