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2010年7月16日 (金)

和歌山県で全国知事会議に出席してみたら(後半)

(つづきです)

 全国知事会議は、遅れぎみに進んだ。午後1時にスタートしたが、開始から6時間が経ち、当初の終了予定時刻をすぎたあたりで、地方自治体も行政の無駄をどうやってなくしていくか、行政改革のテーマになった。コスト削減する、という切り口だけだと、事業仕分けのように深まっていかない。会社でいえば「経理部」の発想で、それだけでなく「企画部」としての提案が求められているはずだ。全国の自治体に迫っている“危機”をどう乗り切るか。

 我われは当たり前のように水道を飲んでいるが、給水する市町村などの規模は、人口10万人未満が9割近い。ほとんどは5000人から1万人の人口の町でひとつの水道事業が展開されている。水道インフラは、これから施設更新費用が莫大にかかるだろう。熟練職員の大量退職も起きる。中小の市町村や水道事業団などでは将来の事業運営に不安を抱えている。

 その間隙を突いて、ヴェオリアという「水メジャー企業」が日本上陸をはたした。
 千葉県の手賀沼の下水処理場の包括的維持管理の契約をヴェオリアは3年間で48億円で落札した。印旛沼は35億円である。外資の水メジャーは悪玉ではないが、日本人にとって水道は安全保障でもある。中小の自治体が自力で水道経営ができなくなる可能性があり、ビジネス展開が進んでいくと生命線を握られていることになりかねない。
じつは水道法第5条の2に以下のように書いてある。
「地方自治体は……必要があると認めるときは、……水道の広域的な整備に関する基本計画を定めるべきことを都道府県知事に要請することができる」
「都道府県知事は、前項の規定による要請があった場合において、……都道府県の議会の同意を得て、広域的水道整備計画を定めるものとする」

 中小の自治体は財政基盤を安定させるために合併する。そうであれば水道事業も統合しなければいけない。都道府県知事が調停者というか、合併のイニシアティブをとれ、ということだ。青森県は八戸圏域水道企業団、佐賀県も東部水道企業団で広域化している。東京も多摩地区の市町村の水道事業を統合していった。統合のなかで日本の水道は経営規模やノウハウを蓄えている。自治体の枠をこえながら、海外展開していく可能性も広がっていく。知事会で僕は「これから知事の責任も大きいのですよ」と自覚を促した。

 会議の後、麻生渡知事会長(福岡県知事)も「水道はこんなことになっているとはね……」と驚いていた。橋下徹大阪府知事と一緒にぶらさがり会見になった。橋下さんも「外資に対抗するためにも、二重投資になっている大阪府と市の水道を統合し て経営効率を上げる必要があるんです」と問題意識を共有している。

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