2012年1月27日 (金)

東京電力の「一律値上げ」に異議――1/26の猪瀬東京都副知事の会見速記録

○日時 2012年1月26日(木) 15時10分~15時40分
○場所 猪瀬副知事室

【猪瀬副知事】
 東京電力が企業向け電気料金の値上げを一方的に通告してきていますが、東京電力、経済産業大臣、原子力賠償支援機構という三者に対して、電力の値上げはおかしいという石原慎太郎知事名の書面を今日、渡しました。
 なぜ、この値上げに対して、問題提起をするか。東京電力は燃料費が高騰したと言っている。東電側の値上げの発表資料を手元にお配りしていると思います。
(東京電力HP http://www.tepco.co.jp/cc/press/12011702-j.html )

 燃料費が高騰して2008年度には2兆3700億円だったが、12年度に3兆500億円になる。つまり6800億円も燃料代が上がるので、したがって値上げをさせてください、という話ですね。もちろんまだ家庭用の話ではなくて、産業部門の話です。

 6800億円も燃料代が上がるというので、ああそうか、あのLNGや石油火力は大変だな、と思いきやですね、この燃料費の内訳として注記があり、「火力燃料費」、「核燃料費」、それから「購入電力料」、これは、よその電力事業者から買ったものですね、「等」と書いてあり、6800億円の内訳がない。しかも、核燃料費まで入っている。6800億円の内訳も明示しない、明らかにしないで、いきなり6800億円分の値上げをします、では納得し難い。
値上げの方法も、今の単価に対して、一律に上乗せする値上げです。例えば、1キロワット時の単価8円で買っている企業があれば、あるいは15円で買っている企業もある。単価8円の人には例えば2円だとか、15円で買っている人には例えば3円だと、こうなっているわけでもない。一律に2円60銭上乗せする。

 非常に大雑把で、一律に17%を単純にただ乗せてくるというのも、理解し難い。中小企業に対して、どういうつもりで、これを言っているのかもわからない。例えば中小企業でめっきとか金型の工場では強い電力を使う場合があるが、お構いなしに一律にとりあえず2円60銭上げるということですね。
これから10年かけて2兆6000億円のコストを削減すると東電は昨年末のアクションプランで言っていますが、今回値上げに対応する2012年度分として1900億円を削減すると言うが、どういう中身で削減するか、中身を見せてくれないと、何をどこで、どう削減するのかわからない。
ということで、一つの例として、お示ししたい。ちょっと資料の束を、ここに……。

 東電のファミリー企業、つまり子会社ですね、全部調べてみた。都心にたくさんあります。

 まずは、公表されている資料から正攻法で行きましょう。有価証券報告書に記載されている東電の連結子会社168社、関連会社97社のうち、住所の記載がある子会社が40社あります。うち都内に本社がある24社のうち、17社が非常に交通至便な場所、港区とか中央区とか、都心5区にあります。
立派な建物がたくさんあるが、家賃が、34億円ぐらいだと、相場で判断します。これはきちんと不動産の賃貸の情報から計算すれば、きちんと整理するとわかります。

 2257638_2 例えば、この東電フュエルという東電の燃料調達の会社ですが、これは21階建のビルで東電が一部所有している建物です。現在の都心5区(港区、中央区、千代田区、渋谷区、新宿区)を、例えば整理・統合してスペースを半分にして品川に統合する。それだけで年間家賃は、34億円から14億円に20億円減らすことができる。

 つまり、経営合理化と言っても、ふだん、家賃が高いところにいては、これはしょうがない。東電は明細を明らかにしてないが、このぐらいできるはずだと。

 もう一つ、この中に所有物件があります。大きく立派な自社ビルか一部所有権を持っているビル、地下に変電所がある場合は売却できないとして、それを除くと、自社ビルは2つ、一部所有権を持つビル1つは、売却できるということで、これを売れば、現在の賃料相場から収益還元法で取引価格を求めると、78億円ぐらいになる。

 安い賃料のところに移りなさい、売れる物を売りなさい、こうして子会社の本社ビルを整理すると、あわせて100億円削減できますよと、こういうことを自ら開示して、我われがこういう身を削る努力をしているから、値上げさせてくださいと言うのならわかるが、情報提供もしないで、値上げをすると、これはおかしいじゃないかと。

1221_002  ほかにも東電の福利厚生部門だけを担当している「東電リビングサービス」という会社が、なぜ六本木の一等地にあるのか。自分達の福利厚生施設を運営する会社ですよ。そんなもん、六本木の一等地にある必要は全くないんで、家賃月830万円を払って、なんで自分たちのファミリー企業の本社を置く必要があるのかっていうことなんです。

じつはこの東電の都心にある子会社というのは、本来だったらあまり必要ない。

  これから総合特別事業計画の根拠となる詳細なデータが、もちろんもっと明らかにされなくてはいけない。しかし、値上げをするというのであれば、この経営合理化策の1900億円の根拠を明らかにしなければいけない。

あわせて託送料についても、電力販売価格の3割を占めると言われておりますが、これはPPS、民間の事業者にとっては大変な負担なので、もう少し透明化していただきたい。インバランス料金というのは30分の同時同量の規制ですが、PPSの供給が不足すると、3%超えると罰金のようなお金を東電に取られる、逆に、たくさん供給するとそれはタダで東電に奪われてれてしまう。今回値上げするのであれば明らかにしてくださいと、もう一度釘を刺しておきました。

 最後に、東京電力は中小企業に対する愛がないんですね。一律の定額の値上げという、非常に東電はなんか殿様商売で威張っているなと、押し付けるなと。「すみません」ってところがほとんどない。したがって、我われとしては、問題を提起しながら1900億円の中身はなんなのということをさらに詰めていきたいと。

 そういうことを、東電からきちんと明らかにしてもらわない限り、「値上げ、ハイハイ」と応じるわけにはいきません。繰り返しますが、東京都は東電から83万キロワットの電力を買っている大口需要者です。それから東京エリアの行政主体としての責任があります。さらに2.7%、第3位の株主である。

 こういう立場から、あらためて、今回の値上げに対して、東京電力に明確な情報開示を求めます。詳しい中身を有価証券報告書以上に見えるようにしてもらいたい。非常に有価証券報告書は分かりにくいようになっていて、例えば、40社子会社についてはリストアップされていて、「ほか128社」だとかいう書き方なんだよ。これじゃわかんない。いろんな資産が、たくさん眠っているだろうと。それこそ東電の埋蔵金みたいなものも、ちゃんと明らかにしてもらわないと、簡単に値上げには応じられませんねということであります。以上です。

【記者】
 経営合理化によるコストダウン1900億円が、あと燃料費の高騰分の6800億円が、その根拠が示されていないということですよね。東京都として、東電に根拠を示せという伺いをしたうえで、それでも示されないから、自分達で調べられて、っていうことなのかっていう点と、もしそうであるとするならば東電のその体質について、どのように考えられるかっていうのを聞かせていただきたい。

【猪瀬副知事】
 これもう再三にわたってですね、東電をここに呼びまして、この事実については、どうなんだといくつか確認はしていきます。していきますが、まぁ東電の情報開示の仕方って非常に小出しでありまして、東電自身が縦割りなので、その東電の中でも、またよくわからないっていう状態があって、基本的には情報開示ができる体質の会社ではないなと思っています。何度もこういう中身については確認を求めてきて、現在のところわかっているところはすべてではない、分からないところの方が多いわけですね。もうひとつなんだっけ。

【記者】
 そういった体質が、もし東電にあるとするならば、中小企業の方とか非常に、年間100万円も電気料金上がるわけで、非常に苦しい経営なわけじゃないですが。そういう東電の体質というのを、どのようにお考えですか。

【猪瀬副知事】
 だから先ほど、ちらっと言いましたが、一律、中小企業も大企業も、大きな工場も小さな工場も一律、同じ比率で値上げするということですよね。それは、やはり、その個々の契約価格に対応した弾力的な提案ではなくて、押しつけるようなかたちでの提案であると。これは東電の体質ではないでしょうかね。

 それから、もう一つ、このいまの産業用の価格を上げると、いずれ家庭用の価格も上げる一つの布石になると思っています。この最初のところで、きちんとした説明を求めておかないと、ずるずる、ずるずる、東電の値上げが、家庭用に波及し、またさらに、産業用でももう一度帰ってくることもあるだろう。きちっと、ある程度、ケジメをつけるということをさせていかないといけない。

【記者】
 いつまでとか言うのはとくに、東電側には。要望ということでしたけれど、期限的なものは、あるんですか。

【猪瀬副知事】
 いや、とりあえず、すぐ出さなきゃいけないということと、こういう値上げ、だんだんだんだん、認められるような雰囲気になってきつつある。我われは調べているのだから、こういうものが、もっと明らかになって、努力をしたという証拠を見せなさいというかたちで迫っていく。証拠を見せてきてくれない限りは、認めませんよということですから、今度は、球は向こうに投げられているわけなんですね。東電側に球を投げたのですから、東電側が球を返してこなければいけない場面なんです。

【記者】
 株主としても、発言権が6月末とかあるかもしれない。場合によって、株主としての発言とか、提案とか、場合によっては、託送の話もこの前ありましたけれど、実際には、いかがですか。

【猪瀬副知事】
 6月の株主総会は行きます。この間、橋下大阪市長と合意したことですが、橋下大阪市長は関西電力に行く、で、僕は東京電力に行きます。東京電力は原発事故があり、そして電力供給が非常に不安定であるという状況で、なおかつ東京都も電力供給について、発電と送電を分離したかたちを含めた電力の安定供給について、いろいろ提案をしています。

 株主総会で、きちんと提起しようと思っています。株主は70万人いるそうですけどね。70万の株主で、どう問題提起されるかわかりませんが、できるかね。ただ具体的には、原子力賠償機構とも話し合いながら、提案していくことになると思いますね。

【記者】
 すみません。先ほど、こういった情報開示がなければ、値上げは納得しがたいとか、認めないというお話がありましたが、回答が不十分だった場合に、都として、何かしらの行動というか、考えられていることは、あるのでしょうか。

【猪瀬副知事】
 とりあえず、キャッチボールですから、球を投げて、どういう球が返ってくるか、その球によってまた、新しい球を投げ返すということになると思いますけど。

【記者】
 こうした値上げをする前に、自分のところで、コスト削減をする努力をした方がいいのではないかというご指摘だったと思うのですが、それに対しての東電の反応というのは、どうだったのですか。

【猪瀬副知事】
 今日、渡しただけですからね。これについては、あの東電から、いくつか、いろんな資料を出してもらったり、出してもらわなかったりしているので。きちんと出せと言っても、全部出し切れていないんです。それで、先ほどの、これは全部、我われの方で調べて、写真を撮り、そして一覧表にした。しかし、それについては、東電側は、協力はしていないです。

 しかもあの有価証券報告書のどこの中に何が記載されているかということについて、例えば杉並のグランド持っていると、あれはどこの中に入っているのかとか、あるいは、こういう子会社は、ファミリー企業について。

 だからじつはファミリー企業について全部、彼ら、資本金がわからないものもある、こっちに出した資料では。ファミリー企業について、本社が、本社の家賃はいくらということは、彼らは公開していない。今回の資料は推定で、詰めているわけですけれどね。まあ、だから、できるだけ協力しろと、協力するのは当たり前なんだが、きちんとできていないというわけですね。

【記者】
 これまでもいろいろ、やりとりをしてるんですね。

【猪瀬副知事】
 やりとりしてきているのです。だから、こういうものを作って、そして、こういう物を出すに至ったわけです。こういう物に出すに至らないような説明があれば、ここでやらないわけです。(以下、略)

(了)

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2012年1月26日 (木)

「猪瀬副知事が東京電力値上げに物申す」9時のNHKニュース、10時の報道ステーション

Img_2325 東京電力の一律値上げについて東電、原子力賠償支援機構、経済産業相に対し「燃料費等負担増、経営合理化の具体的内容について明確な情報開示を求める」と緊急アピール。

このあと、9時のNHKニュース。

そして10時の報道ステーションは豪雪のニュースのあと。

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2012年1月23日 (月)

真剣勝負の国技館。初優勝の把瑠都関に石原知事の代理で獅子奮迅像。

P1030033  昨日の大相撲の千秋楽。大関把瑠都に獅子奮迅像を授与。石原知事の代理で。八百長でなく真剣勝負の感じ、ひしひし。国技館は、沸いていた。

 獅子奮迅像は小さいがブロンズ製で25kgもある。

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2012年1月18日 (水)

眼帯の野田首相から「総合特区」の認定証を受け取る。午後4時過ぎ。

Photo 首相官邸に行ったのは、東京が「国際戦略総合特区」に認定されたから。その認定証を野田首相が授与するのだが、いつの間にか地方も20幾つ特区に認定されているそうで、7つの候補を5つに絞るはずが蓋を開けてみると結局バラマキじゃないか。

 東京は補助金を受取らない。法人税減税で身を切って、グローバル企業を東京に呼び込む。外国人向け診療所の確保、駐在員が家族のために一部の都立高校でアメリカンスクールのような授業も行う。法令手続きなどを相談できるワンストップサービスの窓口も用意する。

 六本木ヒルズのような分散型発電を実現するために、必要な規制緩和を国に求めていく。

 儀式は、授与の写真を1分ずつ撮る、くだらんが欠席もできない。写真は野田首相から「認定証(アジアヘッドクォ-タ-特区)」(写真下)を手渡されたあと、握手(写真右)。

 そのあとも形式的な会議がつづくが、僕は以前から頼まれていた特別講義のために東工大へ向かった。

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2012年1月16日 (月)

福島派遣の都庁職員を激励 除染の現場を見る

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(写真左)福島市大波地区の除染の現場。畑の土壌をショベルカーや手作業で3センチ剥ぎ取る。説明しているのは、東京都環境局から除染の支援のために福島県に派遣されている職員。

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 民家の庭でもやはり3センチ剥いで、砂をかぶせる。剥いだ土壌を入れた黒い大きなビニールのなかを測ると、毎時1.5マイクロシーベルトだった。

 土壌入れ替え後の庭を測ると、0.4マイクロシーベルトと3分の1以下に(写真右)。さらに周囲の影響を避けるため、計測器を鉛の筒でつつむと0.09マイクロシーベルトにまで下がった。東京・新宿が0.06マイクロシーベルトだから、ほとんど変わらない。

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(写真右)相馬港で東京都港湾局の職員が壊れた埠頭の修復作業に取り組んでいる。近くに火力発電所があり、石炭船を横付けする埠頭。

 

 

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2012年1月13日 (金)

伊豆大島椿まつりは1月29日(日)~3月18日(日)。ミス大島と椿の女王がPRに。

Dsc04076 東京天然ガス発電所のフィージビリティスタディについて会議中。

 合い間、秘書からお客さんです、とメモが入る。伊豆大島椿まつりキャンペーン隊が応接室に。写真はミス大島(左から2番目)と3人の椿の女王。

 椿まつりは、1月29日(日)~3月18日(日)。詳しくはこちらのウェブサイトにチラシ。

http://www.izu-oshima.or.jp/info/pamphlet/img/tubakimaturi2.jpg

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2011年12月21日 (水)

橋下大阪市長と会談後、橋下市長ぶらさがり会見(猪瀬退席後)

◇2011年12月21日(水) 18:10~18:35(東京都庁第一本庁舎2階)

Dsc03994 【記者】先ほど、猪瀬さんがですね、東電、関電に関して、問題提起をしていきたいということでしたけれども、具体的な内容をちょっと教えてください。

【橋下大阪市長】いや、具体的な内容はもう株主権行使をしようと、あの同じように株主提案権をしっかり行使しようということですね。まあ、中身については、猪瀬さんの番組で、なんでしたっけね、いつもやっている猪瀬さんの番組、なんでしたっけ、ちょっと東京都庁の方に確認していただいたらいいんですが、副知事の部屋で撮った番組があるんですが、そこでいろいろしゃべりましたので、はい。まあ要は、電力供給体制をどう強化するかという、そこで大体、あの方向性、ここは番組のなかで議論して大体方向性、確認できましたから。東京と連携をとりながら、東電、関電で、同じような内容での株主提案権、やります。

【記者】常々、主張されている発送電分離の。

【橋下市長】そうです。まああの、猪瀬副知事は発送電分離という言葉自体、もうちょっと具体化しなければいけないと言っておりますけれども。まあ、基本的にはそうです、送電網のインフラを、これを今の地域独占のこの地域の枠組みでは送電網線のこのインフラの地域が狭すぎるのでね。東日本、西日本、50ヘルツ、60ヘルツぐらいのところまで、2つぐらいに分けてですね、送電網線のインフラをもうちょっと広域に広げると同時に、そこへのアクセスをとにかく自由にさせる、というこの方向性を確認した上で、そのために今何をやらなければいけないかという、まあそういう提案権の内容になるんじゃないでしょうかね。まあこのあたりはもう、猪瀬さんはあのような方ですから、ご自身でいろいろ勉強されて、いろんな専門知識を積まれていますが、僕はこれ持ち帰って、今度は府市統合本部のまあその株主提案権行使の部隊に提案の中身を、猪瀬副知事と連携をとりながら中身を固めていきたいですね。

【記者】それ、時期は6月の。

【橋下市長】6月の株主総会ですね。

【記者】これもまた東京都はガスコンバインドの発電所をですね、建設を検討してますけれども、関西連合でも橋下さんいつも、これから検討ですかね、仰ってますけれども、それはどういう風に関わってきますか。

【橋下市長】これもやり方を今日、いろいろファンドの作り方とか、東京都が考えているやり方も、これ教えてもらいましたから、これも東京都と同じようなやり方、それが参考になるものであれば、大阪でもしっかりやっていきたいです。大阪市の夢洲地区で、これガスコンバインドのその事業者の公募手続きにもう入っていますから、大阪市内のエリアにとどまらず、和歌山に用地がありますのでね、そこも含めて、大阪全体で、関西全体で、新型火力のその誘致というものはやっていきます。これも東京都と同じですけれどもね。

【記者】歩調を合わせてという。

Dsc03995 【橋下市長】そうですね、はい。いずれにせよ、これはもう電力供給体制を一からつくり直さないと駄目ですねというところが、猪瀬副知事との共通認識でありましてね、日本全体の電力供給体制を強化するためには、今の一社独占体制、地域独占体制、そして原発に過度に依存する体制ではなくて、送電網をもう少し広域インフラに広げて、東日本、西日本ぐらいでまとめてですね、この送電網に、送電網インフラに、今度は発電事業者が自由にアクセスできるような、そういう形で発電事業者の競争を促すという、この方向性で、日本の電力供給体制、一から作り直すほかないんじゃないでしょうかね。

【記者】あの、市長はですね、当選終了、当選の日の会見でですね、年内に国政のほうが、この結果を受けてどう対応するか見極めたいとおっしゃりました。で、今日で東京の状況を見て終わりだと思うんですけど、この3日間を総括されてどうでしょうか。

【橋下市長】いやあの、繰り返して今の都知事との対談番組でも話させてもらいましたが、僕は大阪市役所の所長ですから。これはローカル市役所の所長なんですね。ですから、自分のその、立場をわきまえなきゃいけませんのでね、国政云々ということに関しては基本的には国会議員の皆さんの活動だと思ってます。まあ僕があんまりとやかく言うことではないと思うんですが、ただあの、永田町の皆さんに色々お話をさせて頂きましたら、みなさん快く大都市制度については検討していくというお返事をいただきましたので、まあ非常に心強いですね。

【記者】すいません。先ほどの株主提案のところなんですが、これは石原都知事も了解されてることなんですね。

【橋下市長】ああそうですね、はい。

【記者】あの、原発依存度の低減ということも、東京都と一緒にやる株主提案の中には入ってくるのでしょうか。

【橋下市長】どうなんでしょう。そこは猪瀬副知事がどのようなメッセージを入れられるかは、ちょっとわかりません。最終ゴールのところは、はい。

【記者】石原都知事と、発送電分離については、少なくとも株主提案を一緒にやっていきましよう。来年6月の株主総会で一緒にやっていきましょうというのは合意できたということでしょうか。

【橋下市長】いや、石原都知事というより、猪瀬副知事と話をしましたが、まああとは猪瀬副知事は知事の了解済みというふうにおっしゃられてましたのでね、そこはもう皆さんの取材にゆだねますが、僕が今日話をして合意をしたのは、猪瀬副知事とですね。

【記者】大阪と東京で連携してやっていく意義というのは何なんでしょうか。

【橋下市長】いや、それは東電でも株主総会、関電でも株主総会でね、それぞれ自治体が株主提案するというのは、これは最終的には株主提案権、可決しようと思えば株主の50%超の賛同が必要なわけですから。最後は多くの株主に賛同していただけるかどうか、まあそういう意味では、あの、東京でも大阪でも、まあこれは大阪単独でやったらね、また僕の、なんていうんですか、ちょっとおかしな政治活動の一つととられかねないですけども、東京もやるんだということになれば、これは決して僕の独断と偏見のおかしな行動ではなくて、まあ先を見た、ひとつの行動なんだということを理解していただけるんじゃないでしょうかね。猪瀬副知事と石原都知事が、同じ方向性で行くということになればね、それは株主の皆さんに対するメッセージ力や理解していただくその、力といいますかね、説得力というか、これはもう全然違いますよ。僕が単独でやったら、また橋下がパフォーマンスでやってるって受け取られますけども、石原都知事、猪瀬副知事が一緒にやってくださるということになれば、僕自身の個人的なパフォーマンスとはもう取られないんじゃないでしょうかね。

(以下、略)

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2011年12月20日 (火)

東京天然ガス発電所は世界初!排熱利用の「野菜工場」。発電所を迷惑施設でなく集客施設に。

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 東京天然ガス発電所プロジェクトチームの第3回会議。

 発電所をつくるためにまずは専門家(シンクタンク)を交えてフィージビリティスタディをスタートしている。今回の会議は、僕の隣に経営共創基盤の代表取締役CEO冨山和彦さんにもアドバイザーとして参加してもらった(上の写真)

 このプロジェクトの面白さは、東京都が地下鉄、上下水道、病院などの社会インフラを担う大口需要家だからだ。病院も、下水道のポンプ場もそれぞれ東京電力と電気契約を結んでいる。いったいどれだけ、どうやって電気をつかっているか、その実態調査をやってはじめて見えてきた。東電は顧客のデータをとると言いながら、じつにいい加減なデータ管理をしていたのである。

以下は会議のあとの記者会見の速記録。

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(猪瀬) 会議で資料は全部公開にしちゃったから分かったでしょう。だいたい。きょうの会議で、契約電力500kW以上の都庁関連施設の一年間(2010年)の電力使用データを取りまとめた。正確に言うと、267施設データを取った。このホワイトボードには、典型的な6施設についての、そのパターンの違いを示しています。267施設のうち20施設は、東電はまったくデータをつくってなかった。

 都庁本庁舎型のパターンっていうのは、当然、こう昼間ピークがあって、これちょっと昼休みが減ってるのが面白い。で、病院の場合は、24時間、医療をやっているから、夜も高く、結構、使っています。水道局の場合は、水圧をかけるので朝方にグーンと電気使用量が上がっています。建設発生土再利用センターは、24時間電気使用量が多いが、交代の時間があってさがる。

Img_4098  下水道局は一定である〔写真左〕。交通局、都営地下鉄です。これは朝のラッシュ時に急激にあがる。

 東京電力の送配電網が、有価証券報告書の電気事業固定資産で見ると、5兆2千億円ある。原子力・火力・水力の発電関係の資産が、2兆4千億円なんだ。電気事業固定資産の7割がじつは、送配電網にある。ここが大事で、発電所が7割だと思っている人が多い。ですから、発送電分離と単純に言うけど、じつは東電の本質は、この系統にあるわけ。

 極端なこと言えば、送配電ネットワークを高速道路にたとえたら、発電設備はサービスエリアみたいなものだ。ネットワークが東電にとってその本質的な部分で、それにどうこれから公共性を持たせるかがポイント〔右下の図を見てください〕

“東京都電力”があるとしたら、このPPS発電所として、つまり天然ガス発電所を東電のネットワークに繋げ、小売もやるということ。あるいは、IPPとして、つまり東電への卸売すればよい。PPSの場合は小売もやる。その場合に、東電が、30分同時同量というのを義務Photo_4 付けているわけ。例えばここで、100万kW発電したら、ここで100万kWの需要が、30分毎に必ずなければいけないと。3%くるったら、通常の3倍の料金、つまり罰金だよと。厳しいから、新規参入を入りにくくしていた。東電が送っているお客さんというのは、どこかでリスク分散されて、系統が安定している。東電は、「どんなところにも電気を切れ目なく送ります」ということが独占企業の根拠。

 新規参入したPPSに対しては、ちゃんとこの系統の安定に責任持てますかと問う。だから30分毎に需給データをきちんと取りなさいよと。それで、ちょっとでもズレたら、3%以上ズレたら罰金取りますよ。威張ってるところなんですね。ここは、東電のいちばん大事なところである。

 今回分かったのは、都庁関連施設のデータが30分毎に全部揃ってたかというと、267施設のうち、全く取れていなかったのが20もある。それから、一部取れていないのも相当数あった。東電にかなり厳しく、言いました。お客をなめるんじゃないよと。

 Img_4104 これだけの厳しい要求をしていた東電が、じつは、需要家に対してはデータの収集というか、チェックをきちんとしてなかった。この集計は、たいへんな労力をかけた。これはね、267施設の全部、この折れ線グラフは1日が1本の線になっており365日、4つの季節のパターンに整理したが、30分毎に全部データをもとにつくった。そういう緻密なデータを作ることによって、東電の問題点が出てきている〔左上写真は会見でグラフを説明しているところ〕

“東京都電力”がやるとしたら、このPPSであり、あるいはIPPでしょうから。そういうときに送電網に対して、どういうコスト分析をするか、この送電網自身の分析もしていかなければいけない。国が今、いろんな検討会議作っているが、具体的な提言は、こういうデータがあるから言える。

 発電所というのは、迷惑施設だと考える人がいるが、垂直のタワーですけども。Vertical Farm。コロンビア大学が、中東に提案している野菜工場のサンプルです。火力発電所の煙突に、これを設計上、うまく、野菜工場のユニットを嵌めていくと、こういう例えばのイメージができあがる(コロンビア大学のデザインはこちら )。

 野菜工場を、廃熱を利用してつくることができる。観光名所になるということと、東京は、2020年までにCO2を25%削減すると、目標を掲げて行動しているが、火力発電所というものが、廃熱を利用した野菜工場という側面を持てば、環境にも貢献する。これもフィージビリティスタディのコスト面に反映させていく。

(記者) テレビ東京の青木です。さっき、おっしゃったデータというのは、20を覗いて260すべてのデータがすべて入手できたのでしょうか。

(猪瀬) 267全部をデータを要求したが、一日分もデータがない施設が20あった。また1箇月分欠損とかもあった。もちろん工事で1箇月抜けるということはあるが、記録を取り忘れていたとか、非常に初歩的なミスみたいなのも、いくつかある。

(記者) 年度内の報告書というのは、どういったものになるのでしょうか。

(猪瀬) 採算性の分析と技術的な分析を含め、年度内に出したい。例えばね、技術的にもあのタービンの燃焼温度が1500度とか、あるいは1600度、1700度が届くところまできています。発電効率は、川崎の天然ガス発電所は、58%だったが、60%を超えるものも出てくる。変電所に接続するためコスト、パイプラインからガスを引っ張ってくるコスト、これらが採算性に関わってくる。もちろん燃料のコストってあるが、天然ガスの燃料のコストは、他の発電所と、だいたい皆同じになりますからそこには大きな差が出てこない。技術的なスキームもあれば、その事業スキームもある。どのくらいの大きさで、どうしたら採算性が合うかということですね。

(記者)5つの候補地の中で、絞り込みはされるのでしょうか。

(猪瀬) それぞれの候補地のうち、こちらはパイプラインが近いが、こちらは変電所が遠いとか、あるいは、既存の共同溝を使えるかどうかとか、いろいろな形で考え、差を出してみようと考えている。

(記者) いまのお話に関して、事業スキームを東京都として、今年度末までに固めるという、そういう理解で、よろしいでしょうか。

(猪瀬) もちろん、そうですね。もう1つは、冨山さんも言っていたが、国の検討会が、これまだ2~3年動きがあると、ただ独立系の発電所は、市場ではたった2%しかなく東電に対して、発言力があんまりない。そこで東京都側から国に対して、このネットワークのあり方について、問題提起をしていく。その中で、そのいくつか採算性の項目で変わっていく要素もある。そこも変動要因として入れていきます。いまのまま2~3年、このネットワークの託送料が、同じではないでしょう。これから、東京都は、この問題を提起していきますから、そこが変わっていきます。

(記者) 先ほどの会議の中で、フィージィビリティ調査というお話がありましたが、我われ記者が出た後、その辺のお話もされたのですか。

(猪瀬) これから数字を入れていくわけですね。ただ今の、だいたい、今言ったようなことです。

(記者) このVertical Farmというのは、野菜を作って売ることで、ガス発電所の収入として、利用するというようなイメージなのですか。

P1010900 猪瀬) 2つある〔写真右〕。1つは、いままでなぜ福島にある原子力から東京に電力を送られてきたかというと、東京周辺にその迷惑な施設は置いてもらいたくないということがあった。実際に、火力発電所も千葉側とか、あるいは神奈川とか、そういうところが多い。あるいは川崎の工場地帯とか。しかし、地産地消の考え方では、東京の都心に接近するよね。

 よくあるのは、“迷惑施設だ”という主張。電気をいただいているにも関わらず、福島から送ってくればいいんだという考え方。そこから思想が変わった。そうすると、地産地消ですから、消費者に近い場所に、発電所ができると、その場合に、いままで迷惑施設という考え方をしているけれども、そうじゃないでしょうと、ということで、お台場に観覧車があったり、葛西臨海公園に観覧車があったりして、あの海の近くは綺麗だなと。

 その観覧車のイルミネーションは綺麗ですよね。野菜の工場は当然、煙突の排熱を利用するという意味で、コストの問題に関わってくるが、イルミネーションがつけば東京の新しい観光名所になる。集客施設になります。発電所の野菜の工場は、世界的に有名になりますね、間違いなく。夜は綺麗に電気が点く。もちろん、LNGの電気で、そして、この排熱を利用して、で、一定のコストを、きちんと賄える。こんな感じですよね。これはあくまで、イメージ図です。それから、ある一定の部分を、市民菜園にしても、都民菜園ということも、周辺で、この近くで、どこかに組み込むもできますが、新しい発電所のあり方だと思います。

(記者) これ、あのフィージィビリティスタディとか、設計段階において野菜工場を組み込んだ設計とか、フィージィビリティスタディだとかで、それを今後、検討を始めるという理解でいいですか。

(猪瀬) コロンビア大学で、たぶんカタールだと思いますが、これは発電所じゃない。暑いところで、中東のタワーをつくって、水を効率よく流すということでの植物工場なのです。今回考えたのは、発電所の煙突の側面でうまく排熱利用すれば野菜工場ができるだろうと。

(記者) 今日のPTで公開された送電網の公共性の高さを表す数値(送配電設備の資産が電気事業資産の7割)と、公表されたデータを実際どのように東京天然ガス発電所の今後の検討に活かしたいとお考えですか?

(猪瀬) 先ほど冨山さんも言ったが、「発送電分離」と簡単にマスコミは言うけど、電気事業関連資産の7割にあたる送配電網が東電の本質であれば、その7割に、どういう別の公共性を持たせるかという議論をしないといけないんじゃないのか。「発送電分離」といえば何か片付いたような気分になる人が多いのが、そういう問題じゃない。以前から僕は発送電分離とは言わず、「電力市場の弾力的な運用」と言っている。その弾力性をいかに持たせていくか、具体的に“東京都電力”をつくることによって、変えていく。

(記者)つまり天然ガスだけじゃなくて、今後、すべての新しい発電事業で自由に使えるような送配電網をつくると?

(猪瀬) いや、原子力と水力は、もう東電です。原子力は国がやったらいいと思う。要するに火力ですよ、競争するのは。

(記者) 30分データが東電が蓄積している必要があるのかよく分からないのですが。

(猪瀬) これは東電として蓄積している必要はあると思います。なぜなら、我われ需要家が、どう電力契約をするかというとき、どういう需要曲線があるのかということを知る必要があります。電力契約をする場合に、需要家が情報をやっぱり求めていい。

 例えば、これ東電じゃない会社があったとして、東電じゃない会社に需要家が契約を結ぶときに、こっちのデータと比べますよね。ですから、需要家としては電力契約の中でより安い契約を結ぶためには、こういう、こちらで30分ごとにやっている訳ですから、こっちも30分ごとにきっちりやっているはずだろうと当然考えますから。そしてそれに対する開示を求めて、そして確認することは必要だと思います。

(記者) 冨山さんが言っていましたが、公共財だから東電としては、他の会社に渡したくないデータだろうが、そういうデータでも他のコストと比べるようなデータは出すべきだし、出せないとおかしいということでしょうか。

(猪瀬) そういうことですね。東電は今回、初めて言われた。データは全部そろっていると錯覚しているわけですよ。「うっかりしてました」「本来やっているはずでしたが」という弁解が返ってきた。だから、彼らはこれをやっとかなければいけなかったという認識はある。ちょっと自分たちも油断していたなという感じでいる。独占企業の要するにずさんさというか、ガバナンスのずさんさが、今回、こういう要求、今までなかったんで、こういう要求することによって、見えてきた。ちょっと深刻な顔していましたよ。

(了)

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2011年12月13日 (火)

高齢者のケア付き住宅がカギを握る。住宅か施設の二者択一ではない東京モデル。

 消費税増税とセットになって、「医療と介護を一体化して医療費を削減しなければ」などとテレビで政治家がいう。あたり前のことだが、東京都は僕がチームリーダーとなった「少子高齢時代にふさわしい『すまい』プロジェクトチーム」のなかで、医療と介護を一体化したすまいのモデルを示してきた。

 きっかけは2009年3月の群馬県で起きた「たまゆら」火災事故だった。すぐに特別養護老人ホームをつかさどる厚生労働省にあたる東京都では「福祉保健局」と、住宅政策をつかさどる国土交通省にあたる東京都では「都市整備局」、この二つの局の壁を破って横串を刺したプロジェクトチームをつくった。

 ここでつくりあげた東京モデルが着実に都内各地でふえつつある。現地を確認に視察してきた。以下は、前半が医療・介護連携型高齢者専用賃貸住宅(中堅所得者層向け)と、都市型軽費老人ホーム(低所得者層向け)を備えた「綾瀬コミュニティーパーク」(足立区)。

 後半は港区虎ノ門の「シルバー交番事業」〔ふれあい相談室〕。

 それぞれぶらさがり会見速記録。

○「綾瀬コミュニティーパーク」(足立区)

Dsc03400 (記者) 視察していかがでしたか。
(猪瀬) 今まで、住宅か施設かの選択だった。特養の待機者が4万人いる中、新しいスタイル、「ケア付きすまい」という東京モデルを提案したのが、「すまいPT」である。

 こうした施設が今までなかったのは、行政が縦割りだったから。施設か在宅かの二者択一しかない。自宅で暮らしたいが、子どもは独立していると独り暮らしとなり、いざというときの不安がある。一方で特別養護老人ホームに入居しようとすると数が足りない。しかし、ほんとうのニーズが真ん中にあると気づいて、東京モデルを作った。

 この東京モデルにより、特養の待機者は4万人いるが、この新しい施設で3万人は吸収できるのではないかと考えている。自宅のそばで、買い物にも行けるし、ちょっと心配なら診療所もある、こういう多様な選択肢が用意されている理想的なすまい、さきほどの高齢者の言葉で言えば「高齢者の天国」をつくることが、老後の暮らしを明るくしてくれる。

(記者) 目標を達成することは難しいのではないか。
(猪瀬) ケア付きすまいは2年で目標825戸のところ、882戸の実績でこれからもっと増える。今のところ順調に進んでいる。低所得者向けのケア付きすまいである「都市型軽費老人ホーム」は3ヵ年2400床の目標で、今のところ実績300床であるが、まだまだ知られていないことが原因のひとつ。安定した家賃収入が得られる。メディアでもっととりあげてもらえれば、市場も増える。

(記者) PTの横串の成果は何か。
(猪瀬) プロジェクトチームをつくったのは、「たまゆら」の火災が起きたから。東京の外に500人くらい生活保護を受けて生活している人がいる。行政の縦割ではなく、ほんとうにニーズは在宅と施設の中間にあるという、第三の選択を選べたこと。国に規制緩和を求め、都は補助をすることで、民間の力を引き出す税の投資を行った。

(記者) そもそも住宅そのものがないのではないか、既存の住宅ストックの活用はしないのか。
(猪瀬) 既存ストックでも、共同スペースをつくって改造する場合、補助を行っている。

Dsc03488 (記者) 大手企業への売込みはしないのか
(猪瀬) 一部はやっているのではないか。小さいところからはじめ、今回のような良い例を見せることで、大手も気がつくでしょう。PTをやっていた当初、業界紙は何十社と取材に来て取り上げてくれた。そこに大きなマーケットがあることを知っているからだ。一般紙は小さい紙面しか掲載されなかった。

(記者) 今後の予定は?
(猪瀬) 成果を見て増やしたい。認可保育所から認証保育所と同じで、規制緩和を行って、特養の待機者を減らす。

***   ***   ***   ***   ***

○港区虎ノ門のシルバー交番事業「ふれあい相談室」

(記者) 実際「シルバー交番」をご覧になっていかがですか。

(猪瀬) この施設の正式名称は ? 

(職員) 「ふれあい相談室」です。それぞれね、実際の名前はふれあい相談室とか、自由につけているんですが、基本的には東京都の事業としてはシルバー交番事業です。こういうかたちで区市に普及させていこうということで、今年度中には30箇所、2年くらいかかっていますので、やっといろいろ各区とか市にご理解いただいてきた。東京都が半分補助しています。

 警視庁から、交番という名前を勝手に使うなと言われ、「シルバー交番事業」と「事業」にしたら文句なかった。

Img_4081_2 (記者) 民生・児童委員さんの話があったんですけど、民生委員の地域の見守り機能が低下するなかで、こういう専門家の方が、今回は高齢者対象ですが、精神疾患なんかでも含めてアウトリーチの重要性とかが言われている。いろんな精神疾患とかがお歳を限らずですね、そういう様々な人に対するアウトリート型のサービスっていうのをより充実させていく、これは医療費の低減、早期発見とかの役に立つと思うんですが。

(猪瀬) 基本的には、アウトリーチなんだよね。だから、認知症と精神疾患の区別が付かないような場合もある。先ほど言ったように、民生児童委員とか今までの地域の見守りというのは、それはそれでよくやっているんですけど、だんだんやっぱり無縁社会と言われるような話になってくると民生委員の方々だけでは見切れない。

 新聞の配達の人とか牛乳配達の人とかヤクルトおばさんとかいろんな人が、それぞれやっているんですね。給食を配っているNPOもあるしね。やっぱりきちんとした役所の中にシルバー交番をつくって、そういうものをある程度補って要になるような形に作り変えていく必要があるんじゃないかと思っています。

 ここのシルバー交番もいまスタッフが二人ですけど、もうちょっと充実させていく方向があっていいかと思います。お二人で700軒回るわけですから、もっと増やすようなかたちを考えたい。

(記者) 今日の視察の結果は今後の施策にどのように活かしていきたいと?

(猪瀬) メディアが、いままでの実績をなかなか書かない。資料はいくらでもあるのに。そういうことで、じつは2年間に始めたときも業界紙しか取り上げなかった。説明難しいからな。

 いま、急にテレビで政治家が出てきてね、「医療と介護の一体化」とか付け刃みたいなことを言っているの。そんなの全然だめよ。さっきの足立の施設にクリニックがあったでしょう。あのクリニックは、マンションの居住者と外にいる町の人たちと両方見ている。訪問介護を1軒1軒回るのと同時にこのマンションの1階にあるから、マンションの中の高齢者を見ると。

 このシルバー交番のある港区の建物も、フロアでデイケアセンターがあり、さらに下のフロアでリハビリステーションのようなものがあり、そして、いまたまたまシルバー交番もこの建物にある。それで高齢者がいっぱいいる。そのようにほんとうは一つのビルに一個づつそういうのができてくるかたちになれば理想的でしょう。

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2011年12月 8日 (木)

今日は12月8日、日米開戦70年。いまなぜ100万kWの発電所をつくるのか。

 12月8日、都議会本会議で100万キロワットの天然ガス発電所について民主党都議から質問があったので、答弁に立ちました。以下はその速記メモ。

【猪瀬副知事】
Ita_6804  100万キロワット級の天然ガス発電所の設置についてのご質問ですが、その前に一言、申し添えておきますと、今日は12月8日、70年前の12月8日、真珠湾奇襲で日米戦争が始まったわけです。日本は対米・英・蘭、蘭というのはオランダですけれども、宣戦布告したのですが、それはオランダ領インドネシアの石油資源を確保するためでありました。戦後、日本は資源小国として、原子力発電に活路を見出していくということになったわけですけれども、3月11日の東日本大震災で原子炉が壊れた。そして福島から九百万キロワットの電力が来なくなりました。さらに新潟の柏崎刈羽で八百万キロワットのキャパシティがあるのですけれども、中越沖地震などで、今現在来ているのは二百五十万キロワットでありますが、その二百五十万キロワットも、この1月、3月の点検でゼロになります。

 そういう中で、我われは、どうしたらいいか。国が有効な手立てを打てない中で、東京は都市機能を支える電力の確保という喫緊の課題に直面しておりまして、都庁一丸となって、この難局を乗り越えなければいけません。

 このため、去る八月、知事本局・財務局・都市整備局・環境局・建設局・港湾局・交通局・水道局・下水道局の関係九局の職員からなる横断型の「東京天然ガス発電所プロジェクトチーム」を立ち上げ、百万キロワット級の発電所設置について検討を行うことにしました。発電所設置の目的を改めて述べます。

一つは、電力の大量消費地である首都東京が自ら行動を起こし、地産地消の東京産エネルギー確保に向けた姿勢を示すこと。

 二つ目は、東京湾岸には運転開始から三十五年を超える老朽火力発電所一千万キロワットが存在しますが、このプロジェクトを、その設備更新に向けた先導的取組として位置づけていくこと。

三つ目ですが、東京が自ら発電所設置に取り組むことにより、これまで見過ごされてきた課題を発掘し、電気事業への参入を阻む規制の緩和について、政府に対して提案要求をするなど、我が国の電力供給の自由化を促進、推進するためのモデルとしていくこと。以上の三つが肝です。

つぎにプロジェクトチームの取組でありますが、これまで関係局において課題の整理を行うとともに、専門家からの情報を得ながら、都有地を一定の条件でスクリーニングし、九月に発電所設置の適地として、五箇所を発表しました。

 そして現在、この五箇所について、事業可能性調査として、採算性の検討はもとより、さまざまな事業スキームの策定や発電所設置の技術的検証に着手したところであります。
Ita_6808_2

 その際、採算性の検討に大きな影響を与える国のエネルギー政策の方向性や東京電力の総合特別事業計画の動向を見極めつつ、将来の電力価格や燃料である天然ガスの価格など、本プロジェクトに密接に関連する諸条件に十分留意しながら、幅広く詰めていくという形でやるのが当然であります。

 こうした取組みに加えて、電力の安定確保に向け、電力会社からの電力だけに頼らない地域分散型発電の推進や再生可能エネルギーの導入など、総合的・戦略的に思想を持ったエネルギー政策を展開していかなければならないと、こう考えております。以上であります。

(再質問)
【興津議員】
 再質問させていただきます。先ほど、猪瀬副知事より懇切・丁寧なご答弁をいただいたところでありますが、昨日の新聞報道によると、東京電力改革推進行動計画において、自前での発送電の転換を打ち出しております。これにより、電力卸売事業者の新規参入が進むかもしれない。しかし、電気料金額も流動化するなど、今後には、不透明な部分も出てきたと思います。先ほどのご答弁において、自ら行動を起こすという形で、建設に向けて、非常に前向きなご答弁でありました。であるからこそ、再質問に立ちましたが、私は発電所建設に反対という立場ではありません。しかし、建設にあたり、そのイニシャルコスト、ランニングコストに、民間参入により都の財政を投入すべきでないと考えています。都の財政の投入も視野に入れているか、視野に入れている建設計画なのかどうか、ご答弁を願います。

【猪瀬副知事】
 採算性について、充分に考慮するということは、さっき答弁しました。今、事業スキームを検討しているところですので、かなり緻密にやって、そしていずれ発表します。以上であります。

(了)

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